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KAGAWA GALAXY 吉田源治郎・幸の世界(147)

   第147回 「吉田源治郎・吉田幸の世界」補遺(13)

今回で愈々「補遺」も最終回である。前回末尾で予告の通り、吉田源治郎が書き残していた「ノルウェーの信徒説教者ハンス・ニールセン・ハウゲ」の伝記草稿について触れて置かねばならない。

大部な草稿の存在は、前に聞いてはいたが、この最後の「補遺」を綴る段階になって、400字原稿用紙で約320枚を越える自筆原稿を、吉田摂氏よりお預かりしたのである。

袋を開いて見ると、本連載第94回に於いて「百姓伝道者ハウゲ」のことが、吉田源治郎によって紹介されているが、その「ハウゲ」の伝記のようである。

この草稿にはタイトルが書かれていない。ハウゲの生涯を扱った著作を翻訳したものなのか、それとも吉田源治郎自身の著作なのかも判らない。1頁目は、次のような書き出しになっている。全体にわたって推敲が行われているが、未完成のものである。

1-原稿1

第94回(「昭和26年の吉田源治郎と幸」)を再読して見ると、昭和26年正月、350名を越える大盛況となった関西冬期福音学校(一麦保育園で開催)の2日目に、「北欧の信徒伝道」という講演が行われている。

その時の記事では「ノルウェー・ルーテル・ミッションのガブリエル・アイクリー宣教師(吉田源治郎氏通訳)が「北欧の信徒伝道」と題して「ノルウェーのセイント」として知られる百姓伝道者ハンス・ニルセン・ハウゲ(1771~1824)を語り、ハウゲは当時、国教会(ルーテル派)の禁を犯して教職でないのに伝道するというかどで投獄監禁10回に及んだが遂に、2千人の信徒伝道者を有する「クリスチャン(信徒)のノルウェー」を生み出した歴史を詳説し、多くの感動を与えた」とある。

そこには、吉田源治郎の「ハウゲのこども」という短い文章が、農民に説教をするハウゲの絵も入れて収めているので、ここにこれも再掲して置く。

2-ハウげの子供

3-つづき

吉田源治郎の上の記事によれば、この頃神戸ですでにノルウェー式の信徒伝道者養成の学校「ルーテル聖書学院」が開校されており、いま「神戸ルーテル神学校」のホームページを見ると、現在もその働きは継続されているようで、今回の「ハウゲ」とは関係は無いであろうが、新約学助教授に「B・ハウゲ」という先生の名前が見られる。また、この神学校の図書室の蔵書を検索してみると、ここにはソルクス・マグヌス著・多久和朱美訳『信徒伝道者ハウゲの生涯』という著書も所蔵してあるようである。

ともあれ、吉田源治郎が原稿用紙320枚余りもの草稿を残している事は、ここに明記しておかねばならない。とりあえずここでは、草稿の全体構成を知る意味で、原稿から小見出しの部分までを抜き出して、並べて見ることにする。


       百姓伝道者ハウゲの伝記(仮題)

    第1部 ノルウェーの農民の子
 
      第1章 その当時のノルウェー  1771~1796
      第2章 ノルウェーのハウゲ
           チューネにおける少年時代    ハウゲの宗教的遺産
           良心の声             汝は汝の主なる神を愛すべし
           ハウゲのノルウェー       都市の資本主義
           農村の独立の後退        都市対田舎の対立
           文化面での対照         宗教的勢力

    第2部 ノルウェーのリバイバル説教者

      第4章 ハウゲの伝道始まる 1796~1800
           文書伝道と説教         法律―文字と霊と
           1797年―闘争と入獄     フレデリックスタドで捕縛
           釈放と推薦            文書による証言
           道を指し示す           再逮捕
           ペン、再び怒る          長期伝道旅行の始め
           ベルゲルで            ベルゲンにおけるハウゲ
           クリスチャンサンドからエーケルへ
      第5章 信仰復活運動 
           1799年のこと         認められはじめる
           ラルス ハムスタッドをめぐって トルレフ バーチェ の活動
           マレン ボエスについて     迫害・そしてそれは何の為だったか?
           放浪癖について         ニイルス リイスについて
           ミッケル グランダール     トロ二ハイムでの出版
           ハウゲとへムスタド       トロニハイムにおける受難
           釈放後の南部への旅       家族のひとりの死
      第6章 平信徒運動は確立された 1800~1801
           デンマークへの初旅       逸脱をチェックする
           EKCRの製紙工場        ハウゲとKLOKKER
           ハウゲと踊った人たち      ベルゲン市の市民権獲得
      第7章 運動は発展をつづけた 1801~1804
           漁師達と共に暮らしたひと冬   エエルへ、そして帰郷
           極北地帯への旅         スキーでサルトダレンへ
           ラップ人とともに         旅程完了
           1803年の秋 FENNEFOSSで
           1804年 クリスチャンサイドで
           ベルゲンへ そして商売を
      第8章 自由の身もあと幾月 1804年7月から10月まで
           監督 ぺーテル ハンセン    その他の文書による攻撃
           北辺からの報告         再びデンマークへ
      第9章 ハウゲ逮捕される 1804年10月24日    

    第3部 ノルウェーの囚人 1804~1814

      第10章 なぜハウゲは迫害されてか?
      第11章 官僚式方式
           監禁             1804年11月22日
           宣告             遅遠
           訊問        質問事項と訊問
           控訴は棄却された      戦争そして封鎖
           政府委員の訴え       ハウゲは釈放され製塩業に従事した
           調査委員は裁判官を任命した デンマークの政策
           訊問の続行         判決言い渡さる
           ハウゲは控訴した      最後の判決
           獄中生活の苦悩
      第12章 (欠ける)
      第13章 友らはその日を待ち望んで祈った
           暗黒の中の光

    第4部 ノルウェーの教父 1814~1824

      第14章 Bakkeに住む自由人
           ハウゲの富         1814年のクリスマスの手紙
           結婚と家庭生活
      第15章 Bred―vet 1817~1824
           いろりとホーム       模範的農場
           宗教活動の本部      ハウゲが出獄後に書いた著書
      第16章 ハウゲ派の核心
           回心             生ける信仰
           聖化             律法主義とは
           もう一つの俗念      個人の救い
           警戒             福音主義
      第17章 ハウゲ派と教会
  
最後に付録をふたつ:「新聞記事」と「二葉幼稚園の現・旧教職員の会」の写真 

一つは、最新の「新聞記事」である。

甲子園二葉教会礼拝堂で毎週土曜日、関西学院グリークラブOBらの男声合唱団「クレセント・ハーモニー」が練習している大きな記事が、2010年11月25日付朝日新聞に掲載された。吉田摂氏もメンバーのひとりであるが、戦後、吉田源治郎一家が一麦寮で暮らしておられた頃、一麦寮とその周辺は歌の練習に好適の場所でもあり、メンバー達は度々集まり、母がお茶など出して歓待されたお話や、教会の諸行事にもメンバー達が参加してきたお話は、よくお聞きしていた。

4-附録1朝日新聞

そしてもうひとつは、次頁の「甲子園二葉幼稚園の現・旧教職員の会」の写真である。2007年9月1日、現在の幼稚園の園庭で写されている。摂氏の撮影だそうである。

5-附録2幼稚園教師

全く予測の立たない連載でスタートし、毎回の項目も簡単な表題を掲げて進めたために統一性を欠くものになっている。しかも今回は「資料紹介」に徹する事を心がけたために、ご覧のような「粗雑な資料集」となっている。何しろ知らなかった事ばかりで、目を白黒させながら、毎回ワクワクしながら綴らせて頂いた。

この大量の「吉田源治郎・幸の世界」の資料集を、時折取り出してご覧頂いたり、研究的に参照頂く場合のために、最後に簡単な「目次」のようなものを準備して置きたいと思う。毎回の内容をそれで見届ける事ができれば、少しは便利ではないかと思うので、早速その作業に取り掛かる。

      (2010年12月5日記す。鳥飼慶陽)(2014年11月15日補正)
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