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「賀川豊彦の贈りもの」(第2回)(賀川記念館主催「賀川豊彦講座」2008年3月6日)

はじめに、今回の箇所に触れている1959年月20日から8月16日まで、大阪女学院で開催された「第5回学生労働ゼミナール」の写真が残されていますので、2枚掲載して置きます。


金井愛明先生との関わりもこのときからですが、これは同志社の2回生の時で、相方は関学の1回生、出合いのはじまりデス。


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             賀川豊彦の贈りもの(第2回)
     
       (前回のつづき)


             序:「賀川献身100年」を前に

ところで今日は、このエッセイとは別にレジュメを1枚つくりました。「序」と「結び」のあいだに三つの柱を立てています。そして最初の「序」には<「賀川献身100年」を前に>としています。(当日のレジュメは本記録の末尾に収めておきます)


ちょうど20年前は「賀川生誕百年」の記念の年でした。映画の製作や多彩なイベントが繰り広げられましたが、ことし7月10日が参りますと「生誕120年」という記念の年を迎えます。また、先生が亡くなられたのが1960年ですから、2年後には「没後50年」ですね。「記念の年」をとりだしますと、きりがないほどつぎつぎと続いてしまいますね。


先日の神戸新聞には、賀川先生のお孫さんにあたられる賀川督明さんが、さいきん復刻された小説『一粒の麦』の記事とともにお顔が載っておりました。このところ「神戸プロジェクト」関連の会議などで、督明さんのお話を親しくお聞きする機会がありますが、賀川先生にも似て、さすがに督明さんの発想はいつも面白く、なるほどと共感できることが多くあります。


たとえば、督明さんのアイデアで「百年シンポジウム」構想というのがありますね。わたしたちが「賀川献身百年」を考えるとき、少なくとも過去100年と将来100年を念頭においた、歴史的な幅と広がりと深さをもった、豊かな叡智がもられた創造的な構想でありたいということで、刺激的なシンポジウム企画を出してきておられますね。


              賀川豊彦のいぶきに触れる


さて、レジュメの最初は「賀川豊彦のいぶきに触れる」といたしました。
賀川先生の没年となる1960年は、日本の社会が大きく揺れ動いた「60年アンポ」のときです。わたしはこの年、同志社大学の3回生でしたが、完成したばかりの「人間みな兄弟」というドキュメンタリー作品に出合いました。これは、世界的に知られる亀井文夫監督作品です。神戸の映像は含まれていませんが、京都・大阪・和歌山など、おもに近畿圏の「未解放部落」にカメラを持ち込み、売れっ子アナウンサーだったNHKの宮田輝さんが、淡々と解説を加えてできた、衝撃的な作品でした。


山陰の片田舎で生まれ育ったわたしには、小学校時代から被差別部落出身の友たちもいて、気になっていた問題でしたので、このドキュメンタリーの生々しい映像に、驚愕いたしました。ほぼ半世紀も前の作品ですから、いまこれを見れば、よくもまあ、あの差別的な実態が、この半世紀のあいだにこれまで改善されてきたものだと、深い感慨を覚えますねれども、1960年、製作早々の作品をはじめて見たときは、本当にびっくりいたしました。わたしの「部落問題との出合い」のはじめですね。


この「60年アンポ」の同じ年に、住井すえさんの長編小説『橋のない川』の第1部が雑誌『部落問題』に発表されはじめ、写真家の藤川清さんの写真集『部落』なども出版され、強烈なインパクトを受けたわけです。


ご存知の方もあるでしょうが、国のほうもこのときやっと「同和対策審議会」という、問題解決のための諮問機関を設置するのです。この審議会の会長には、賀川先生とも御縁の深かった磯村英一先生が就任されました。先生は晩年、賀川豊彦学会の会長も引き受けてくださいましたが、最後までずっと部落問題の解決のために打ち込まれ、審議会のトップの責任を果たして来られました。


そんなことからわたくしも部落問題について強い関心を持つようになりますが、神学部の2年先輩だった梶原伸之さんなどは当時、「未解放部落の実態調査」に参加したり、修士論文には「賀川豊彦の社会運動と信仰」という論題でしたか、賀川研究を仕上げて、わたしもその論文を読ませていただいた記憶があります。


当時、同志社の先輩牧師たち、たとえば大阪の西成教会の益谷寿さんや金井愛明さん、広島の社会館では東岡山治さんなど、当時としては時代を先取りするようなとりくみを始めておられました。東岡さんからは「賀川先生にお風呂で背中を流してもらったことがある」といったお話を、何かのときに聞いたこともありますね。


そして同じころ「学生労働ゼミナール」という試みも続いておりました。わたしたちのときは、大阪女学院の校舎をお借りして、夏休みの一カ月あまりの期間、大学で学ぶキリスト者たちが全国から集まり、零細企業の労働体験をとおして学びあうというプロジェクトに参加して、楽しい経験をいたしました。大阪のあの暑い夏を、まいにち労働現場にでむいて、帰って来てはみなで食事をつくり、夜は講義などあって、お互いに交流する「労働と学びの体験」の試みでした。実は、わが相方とは、このゼミナールで出会うことになったのですが・・ま、そういう時代だったんですね。

    (つづく)



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