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新連載「賀川豊彦」のぶらり散歩ー作品の序文など(第47回『春秋文庫15・宗教教育の本質』)

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上に掲げた映画の台本は、賀川豊彦生誕百年記念プロジェクト作品の「準備稿」です。スタッフの方々と打ち合わせの場で頂いたものですが、惜しくも未完のままとなりました。岩間芳樹さんの脚本で、監督は人気アニメでも知られる吉田憲二さんでした。吉田監督は先年お亡くなりになりましたが、ここに監督の「創作ノート」を掲載させていただき、監督への哀悼の意を現したく存じます。


           *                   *


                  「創作ノート」

 賀川豊彦生誕一〇〇年記念として企画されたこの映画を、どのような視点で、どのように作るべきか……我々スタッフの討議はそこから始まりました。そして賀川豊彦の業績や人物像を調べていくうちに、彼が生きたどの局面にも登場する民衆たちの姿が、実に生き生きと浮びあがって来ることに興奮を覚えずにはいられません。

 「エキサイティング!」その題名が示すように、この映画は、まさに怒濤のように時代を押し進めて行った民衆の熱気とエネルギーを、賀川の闘いの歴史にからめて描こうとするものです。

 賀川の理念は、「愛と協同」そして「平和」でした。日本は今、繁栄と飽食の時代を迎えたと言われています。でも一人一人の生活が本当に豊かで平和であると言えるでしょうか? 福祉国家たるよりは、軍事大国への道をひた走っているとさえ思われる現実――。この映画は何よりもその事を考える現代通史でありたいと頻っています。

 そして、この映画のもうひとつの主人公は、その時代時代の子ども達であると言う事です。彼等は無条件でその時代の荒波を乗り切り、たくましいエネルギーで生命を謳いあげて行きます。そこには未来に託す人類の夢が生き生きと息づいています。それがこの映画の大きなテーマのひとつである事を附記して――。

                                 監督 吉 田 憲 二


            *                   *




賀川豊彦」のぶらり散歩
   

―作品の序文など―

      第47回

          春秋文庫15:宗教教育の本質


          昭和4年6月20日 春秋社 200頁


 賀川豊彦は当時、既に『イエス伝の教え方』を皮切りに『魂の彫刻』そのほか「宗教教育」に関する労作を発表してきていますが、『宗教教育の本質』という硬い書名をもって出版した本書は、春秋社の当時としては斬新な「春秋文庫」として企画された一冊に依頼され、超多忙の中を自ら書き下ろした意欲作です。内容の上でも本書は、「賀川思想」を学ぶ上では必読の一冊と思われます。

 手元にあるものは昭和8年5月発行の第5版ですが、昭和9年2月には、大東出版社より「宗教生活叢書第12巻」として書名を『宗教教育の実際』と改めて刊行されています。内容は全く同様で、後に『賀川豊彦全集』第6巻にも収められました。

 早速、表紙と短い「序」をUPいたします。


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                    序

 本書は宗教教育に関する著者の見解を纏めたもので、その意義、方法を実際に即して考察し、従来の諸傾向を批判して新しき宗牧教育の依って立つべき根拠を與へんとしたものである。

 本書は著者が極めて繁忙なる伝道の間に執筆したものであって、著者の懐抱する見解を詳しく披瀝し得なかったとともに、材料の蒐集其他にも相当の不満なきを得ないのであるが、宗教教育が比較的閑却され、これに開する文献の極めて貧弱なる我國に於いて尚多少の貢献するところあるべきを信じ、敢て之を公刊する次第である。

   昭和四年六月
                                       著   者




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