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新連載「賀川豊彦」のぶらり散歩ー作品の序文など(第49回『世界大衆文学全集第33巻ジョージ・エリオット著「ロモラ」翻訳)

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前回から横山春一著『隣人愛の闘士:賀川豊彦先生』所収の写真を順番にUPしています。今回はその2枚目です。




賀川豊彦」ぶらり散歩


第49回


               世界大衆文学全集第33巻

         ジョージ・エリオット著『ロモラ』の翻訳書


              昭和4年11月3日 改造社 512頁


 イギリスの女性作家ジョージ・エリオットのことなどこの作品については、賀川豊彦の「訳者序」に記されていますので、早速本書の表紙と口絵の「書斎に於けるロモラとその父」、そして賀川豊彦の写真、「訳者序」をUPいたします。



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                  訳 者 序


 性格描寫の小説家として、英国のジョ-ヂ・ヱリオット女史は、女流作家の中卓越した地位を占めてゐる。時代の変転期に現れて来る二重人格の持主を、エリオット程上手に抜き出した人はまた少いであらう。

 此處に訳出したロモラの夫チトウの如きは、性格描寫に於いて、世界的な傑作である。大なれ小なれ、我々の良心のうちには、チトウに似た何分の一か或ひは何十分の一かを持つてゐるのである。それで、この小説はただ単に面白いばかりでなく、宗教的な深い或る内省を與えて呉れた点に於いて、最も優れた文學の一に数へられる。

 時は、今より約五世紀前、ヨーロッパに文芸復興があった資本主義文化の正に始まりかかつてゐた頃、一種のモダーンな匂のする時代に於いて、良心と芸術が衝突し、宗教と文學が衝突したその頃ほひの、各種の格闘を最も面白く取扱つたのがこの小説である。人も知るサボナロラは、宗敬改革の創始者の一人として、歴史上に偉大な地位を占めた人物である。その大人物を中心として、斯うした恋愛小説を最も神聖な気持で読ましてくれるのは、誠に珍しい小説であると言わねばならぬ。

 ただ不幸にして私は非常に忙しかったのと、視力が弱いために思ったやうに文章の推敲が出来ず、友人青芳勝久氏に手伝って頂き、此処に、つとめて原文に近い翻訳を愛読者諸君に提供することになった。本文は、ここに訳出した約二倍近くあるが、私は、必要のないものを、どしどし切り捨てて、必要なものだけを殆ど原文通りに翻訳した。然し、大体の精神を汲む上に於いて、何等差障はないと思ふ。
                                    (一九二九・一〇・三〇)

                                      賀 川 豊 彦



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