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村島帰之の労働運動昔ばなし(第69回)

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「ウィリアム・モリス展」(今日のブログ「番町出合いの家」http://plaza.rakuten.co.jp/40223/)



村島帰之の労働運動昔ばなし(69

『労働研究』(第153号)1960年11月号連載分

 第九回 日本最初のサボタージュ
     ―タナボタの8時間労働制―
 
 
       (前回の続き)

                男らしくストをやれ!


 サボは第2日を迎え、初日のどことなくぎこちなさのあったのに引きかえ、次第におちつきを見せた。朝7時の出勤時間には16、000の職工は弁当を小脇にいそいそと工場へ出勤した。黄色の腕章をつけて各入口を守る保安委員がニコニコ顔で仲間を迎えた。

 彼らは明らかに出勤した。ストではない。しかし、持場にはついたが一向仕事はしない。電力もはじめは前日同様流していたが、機械を空転させるだけで仕事をしていないのを見て、工作部長の命で9時限りでスイッチを切った。「おいらのせいではない」「会社が電力を止めたのだから、仕事をしようにもできない」といって、公然とサボを継続することができるようになった。

 前日、ホンのタマではあったが音のしていた鋲打ちも電力停止と共にハタと静まりかえった。鋲打工は船底の日かげの涼しいところでゴロリとなったり、雑談に余意がない。

 こうしてサボタ一一ジュは第8日目に入った。この日8月25日午後4時から職工代表野倉栄治氏ほか15名は、造船所本社の地下室で松方社長と2回目の会見を待った。しかし、松方社長は「おれを信じ、おれに委せろ」というだけで、サボタージュを頭から罵倒した。

 「お前たちは世界的に卑劣といわれているサボタージュなんかをやって、なんと情けない奴じやろか。サボをやるくらいなら、なぜ男らしくストをやらんのじゃ」

 野倉氏らは苦笑した。なぜなら、争議団の中にも変化に乏しいサボを嫌って、ストに切り替えろという声が出ていたからである。サボも8日目ともなると、あいて来たのである。

 「サボをやるよりストをやれ」という松方社長のこの日の言葉は、2年後に神戸の大ストとなって実現したことを忘れてはならない。松方はストを煽動した。明らかに治安警察法第17条の違犯で禁鋼2ヵ月に値いする。―一私はそう書いた。

    (つづく)



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