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村島帰之の労働運動昔ばなし(第76回)

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「明石城の二羽の白鳥」(今日のブログ「番町出合いの家」http://plaza.rakuten.co.jp/40223/)



村島帰之の労働運動昔ばなし(76

『労働研究』(第158号)1961年4月号連載分

第十回 サボタージュの反響
    ――特に河上肇氏の擁護論


(前回のつづき)

               「男らしくない」の批判


 また松方社長が野倉代表らに放言したように「サボとは卑怯な、やるならなぜ男らしくストをやらぬのだ」ときめつけたと同じ論法で同盟怠業よりも同盟罷業を男らしいとし、労働者が資本家に対抗して戦わねばならぬなら、男らしい同盟罷業をその戦術とすべきだという批難に対して、博士は次の如き反駁をしている。

 「多年学者の主張を無視し、故意に法律と官権とをもって労働組合の発達を妨げて来たわが国では、すべての人の知るように、今日、資金のゆたかな労働組合は一つも存在しない。それだから日本の労働者が同盟罷業をすることは糧食を貯えないで篭城するようなもので、戦わずして勝敗の数は明らかである。いかに同盟罷業の方が男らしくても、彼らは敗けるにきまっている戦術を避け、活路を他に求めることは労働者もまた人である以上、私は致し方なきことであると思う。」

 といって、「やるなら男らしくストをやれ」という批難に応えている。そしてさらに一歩をふみこんで政治家たちの近視眼的態度をきびしく やっつけている。

 「今、その争議に際し、労働者の用うる戦術として、同盟罷業以外の手段を採らざるを得ざる必然の運命の下に、特に日本の労働者を置いたものは果して誰であるか。私は同盟怠業に出でたる日本の労働者を道徳的に批難する前に日本の政治家の近眼を批難せずには居られない。われわれは学問上、常に必然の理法を説きつつある。しかもこれを無視して必然の流れを防遏せんがために無益無謀の堤防を築くならば、われわれは予言する。それは徒らに洪水を氾濫せしめて、ついに百年の悔いをのこすものなることを。」

 河上博士のこの一文は、川崎造船所の怠業職工にとっては正に千釣の重味があった。もちろん博士もこの論文の末に「この一文の趣意は同盟怠業を奨励すべしというのでは決してない」と特に断って居られるが、怠業職工にとっては大いなる知己の言であった。

   (つづく)


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