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村島帰之の労働運動昔ばなし(第95回)

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「会下山公園」(今日のブログ「番町の出合いの家」http://plaza.rakuten.co.jp/40223/)



村島帰之の労働運動昔ばなし(95

『労働研究』(第161号)1961年8月号連載分

第十二回 三菱の「九時間労働制」
    ――県下大工場の「右へならえ」


             
              代表100工場の労働時間

       (この項、前回のつづき)

                  普通及特別公休日

 尤も、この労働時間は年中継続される訳ではない。公休日の設けもある。今1ヵ月中の普通公休日の平均を見ると

  官営工場  3日7     民営工場  2.9
  繊維工場  3.1     機械工場  3、2
  化学工場  2.3     飲食工場  3.0
  特殊工場  2、0     雑工場  3.0
  平  均  2、9
 
 すなわち1ヵ月に約3日の休日かある訳である。この外三大節その他の特別休日を与える向もあるが、重なるものをあげると、

  大 祭 祝 日        61工場
  春秋運動会、慰安会      8 
  氏神祭その他神仏祭      36
  工場記念日          8
  年末休日           40
  年始休日           50

 右の内年始休みは多くは3日、年末休みは1日乃至3日である。そして右の普通公休、特別公休の両者を合算すると
         
  官 営 工 場         52日1分  
  民 営 工 場         40日8分 

 を示す。即ち月3回平位宛ある訳だ。この日は1日工場から解放されるがその代り概ねは収人がない。労働者の所謂ノーチャブデーである。収入皆無で、喰わずにいなければならぬ日だ。今回の調査によれば156の工場中、公休日も給料全額をくれるのは僅か18工場で、他の138工場は1文もくれない。



               1ヵ年の実収

 このように労働時間及び休日を観察し最後に労働者の年収を予想すると左の如くである。

           実収1日    年収   
繊維工場 男     1.70   547.48
     女     1.40   367.00
機械   男     2.60   832.00
     女     1.25   400.00
化学   男     2.13   702.90
     女     1,01   333.30
飲食   男     1.93   627.40
     女     1.07   344.54
特殊   男     2.59   865.06
     女     1.24   414.16
雑    男     2.47   795.34
     女     1.78   573.14
官営工場 男     1.88   588.44
     女     1.06   331.78
民営工場 男     2.25   731.25
     女     1.74   413.34
総平均  男     2.24   711.22
     女     1.74   413.34   

 平均年収男工700円女工400円、一番の取り頭で特殊工場男工865円、一番少いのは化学工場女工333円である。 300円といえば、当時にあっても富豪が一夜の快を買う費用にも足りない。

 それが労働者にとっては1年営々として働かねば得られぬ金額である。『働けど、働けどわが暮し、楽にならざり、じっと手を見る』一一石川啄木氏の歌が思い出される。『豊葦原瑞穂国に生れ来て、飯が喰えないとは嘘のような話』一一安成二郎氏の歌も思い浮ぶ。     
                       (大正14年12月「エコノミスト」)


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