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連載:賀川豊彦の著作ー序文など(第71回)

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「須磨・旗振山の噴水ひろば」(今日のブログ「番町出合いの家」http://plaza.rakuten.co.jp/40223/)



   賀川豊彦の著作―序文など

     わが蔵書棚より刊行順に並べる
       
             第71回
  

    小説『東雲は瞬く』

     昭和8年6月20日 実業之日本社 466頁

 今回の長編小説『東雲は瞬く』は、実業之日本社の発行する雑誌『主婦之友』の昭和5年8月から昭和6年7月まで連載された作品で、賀川がハンセン病問題の解決を願って書き上げたものです。

 本書も小説ながら賀川の「序」が入っています。

 なお、日本におけるハンセン病問題の解決は、長期にわたる強制隔離政策のもとで、際立った人権侵害を強いてきた歴史を刻んできており、その歴史的な批判的検証作業も進んできています。



       東雲は瞬く

         序

 愛は人を復活させる。それが、どんな小さい愛であっでも、愛は流れ流れて多くの人を潤す。今日、私達はパンの飢餓や金銭の欠乏に泣くよりか、愛の飢饉の為めに泣いてゐるのである。然し、全能者は、地の涯に、まだ愛の泉を隠してゐられる。私がここに書き綴った物語はその愛の泉の記録である。

 日本はどれほど悩んでも、この愛の泉が枯渇しない間は悲観する必要はない。日本にはまだまだ残された仕事が多くある。そしてこれらの残された仕事には多くの人柱を必要としてゐる。その残された仕事の一つを中心としてどんなに不思議だ奇跡が起りつつあるかを考えヘるときに、私は生きで行くことの不思議を考へずには居れぬ。

 私たちは、この不思議な生命に捧げて、日本の救の為に愛の泉を掘りつづけねばならぬ。

 幸いなことに、この小説に書いた聖い女にも勝って、聖く勇ましく働きつつある人々を私は幾人か知つてゐる。さうしたことが、私をして、この小説を書かしめた。私は彼等に感謝する。彼等に祝福あれ! また彼等の後継者よ、多く出で来い! 日本は、それらの人々にのみよつて、神の国に化することが出来るのである。

          賀 川 豊 彦 
       
              武蔵野にて

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