スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

連載:賀川豊彦の著作ー序文など(第103回)

1

「神戸布引ハーブ園」(今日のブログ「番町出合いの家」http;//plaza.rakuten.co.jp/40223/)


  賀川豊彦の著作―序文など

     わが蔵書棚より刊行順に並べる
 
            第103回


     『改定版 復活の福音』

      昭和17年5月1日 日曜世界社 126頁


 本書『改定版 復活の福音』は、先に紹介した昭和4年に出版された『聖浄と歓喜』を改めて昭和17年時点で改訂を施し、二分冊とし、一冊は当初と同じ『聖浄と歓喜』の署名で、一冊はこの新しい『復活の福音』と名づけて出されました。

 戦時下にあって賀川は「瀬戸内海・豊島」における生活を強いられ、そこでの執筆活動を続けますが、とりわけ本書には、ここでの新たな「序」を書記していることで注目させられます。



      『復活の福音』
         
         序


 冬枯の忍苦は新春の回帰によって祝福される。春よ、春よ、梅は綻び駒鳥は帰ってくる。然し、人間にはいっ春が帰ってくるのだ? 

 人間の胸底には幾筋かの虧裂が這入り頭脳骨の縫合せには罪悪の腐りが廻って、善を志す神経さへ麻痺してしまった。あゝ太陽は南より帰っでも、魂の新春は何處から、どう帰ってくるのだらう?

 泣くなよ、悲める子らよ! 救の太陽は霊魂の底より昇り、宇宙修繕の原則は、人類意識の更改より始められるのだ!

 罪悪の結氷は贖罪愛の熱に溶け、汚血の継承は輸血されたる義の聖潔によって、断滅するのだ!

 信ぜよJ それは可能なのだ! 可能の道は信ずる外は無い1 霊魂の復活は十字架に始まり、生命の代償は母の死によって、子供らの胸に傅はる。十字架は復活のために準備せられるのだ! イエスにとっては死は生命聖化の門出なのだ!

 苦悩もまた大能者の計書だ! 凡てが摂理なのだ、進行する宇宙は駅々の停車時間が短い! 此處が目的地かと云へばまた、発車し、此處が絡鮎かと思ふとまた、動き出す。さうだ全能者は自己の姿に似た賞在――自在性の意識者を作り出すまで、停車なさら無いのであらう。我等は彼の世嗣にせられ、彼の相続者として登記せられるのだ!

 あまりにも勿体ない光栄よ! 地上のあらゆる苦悩も、来る可き光栄に較ぶるに足り無いてあらう。何たる祝福! 何たる約束だらう!

 創造に預るさへ光栄であるに、さ迷ふ霊魂に回復と修繕の原理を告げ、血によって潔むるキリスト原則とその意識を顕現し、死を通してすら尚救はんとする大なる企圖を我等に啓示し給ふとは!

 死すら役に立つのだ! イエスに於ては、死さへ人類修繕の役割を有ってゐることが啓示されたのだ! 死は滅亡であり、破壊であり、絶望であり、断絶であると思ったのは間違いであったのだ! 「死」を代償として支払は無ければ、復活は無いのだ! 小さい自分が死ぬことによって神の子の意識を着ることが出来るのだ! 死は成長の為めに支払はれる脱皮だ!

 あゝ、もし人類に真の脱皮が許されるなら、私建は蠶(かいこ)のように四回でも五回でも脱皮して、蝶々になる準備がしたいものだ! おゝ絶望と憂鬱に閉されて居る霊に、復活の約束は與へられた! 私らは辛抱強く、その日を待たう!

  昭和十七年二月二十日
      
        賀  川  豊  彦

               瀬戸内海・豊島にて
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

keiyousan

Author:keiyousan
このブログのほかに同時進行のブログもうまれ全体を検索できる「鳥飼慶陽著作ブログ公開リスト」http://d.hatena.ne.jp/keiyousan+toritori/ も作ってみました。ひとり遊びデス。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。