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連載:賀川豊彦の著作ー序文など(第173回)

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「神戸森林植物園のあじさい」(今日のブログ「番町出合いの家」http://plaza.rakuten.co.jp/40223/)


         賀川豊彦の著作―序文など

        わが蔵書棚より刊行順に並べる

               第173回


       横山春一著『隣人愛の闘士・賀川豊彦先生』

  
 横山春一氏の『賀川豊彦伝』は既に取り出しましたが、標記の著書は昭和27年10月に新教出版社より出版されました。ほかでも書きましたように本書は、高校生のときにはじめて賀川に関する著書を読み、大変啓発された思い出の作品です。

 賀川がまだ生前の時のもので、たくさんの写真も収められており、読みやすい入門書となっています。



                       序


 賀川豊彦先生の生涯は、傅道と奉仕の生涯である。それは初めから神と人とにささげられて、今日に到った。

 ゆたかな智慧も、あふれる信仰の熱情も、愛も、すべて日本の教化と神の國建設のために、惜しむところなく用いられた。

 先生は日本を熱愛する。しかし、それは決して日本の「血と土」を無批判に誇るのではない。

 享棄と、犯罪と、暴力革命をさけぶ急進論者の破壊行為は、常に先生を涙の谷間にさそう。

 先生は世界人である。日本を熱愛することと、世界人たることとは、先生においては少しも矛盾しない。

 ところが、極端な國家主義者は、先生の國際主義を、反民族的なものときめてしまい、「私
にもし百の生命があれば、ことごとくそれを祖国のためにささげよう」と叫ぶ先生の憂國の悲願を理解しない。

 自由主義者の中にさえ、歴史の流れにうかぶ泡沫に目をうばわれて、太平洋戦手中の先生の言動が本質的に如何なるものであったかを、理解しない者がある。

 どんなにはげしい戦いの日にも、先生の口から、平和をもとめる祈りの言葉が絶えなかったことを知る人はすくない。平和は、先生が初めて聖書を手にし、洗礼をうけた日から、神聖な生活信條であった。先生の生涯は、平和と愛をもとめる祈りの上に展開された。

 遂には、キリストの使徒、パウロの、
「もしわが兄弟、わが骨肉のためならんには、我みずから呪われてキリストにすてらるるも亦ねがうところなり」
という悲壮な至情が、平和主義者賀川先生の心ともなった。
 
 賀川先生こそ、よきサマリヤ人の道を歩む隣人愛の闘士であり、平和の使徒である。

 私は一九五〇年に「賀川豊彦傅」を世に問い、ここにふたたび、別の角度から本書を書いた。もちろん、不備な点は多いが、それは今後さらに研究をすすめて、訂正したいと考えている。
 
 この度も鑓田研一氏に隈なく原稿を見ていただいた。それによって本書は一段の光彩をもつことができたと思う。

 また、長崎次郎氏、杉山健一郎氏の激励がどれほど力になったか知れない。心からの感謝をささげる次第である。

   一九五二年六月十二日
              イエスの友會間安使として放立つ前に
                                横 山 春 一











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