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KAGAWA GALAXY 吉田源治郎・幸の世界(27)

天文学表紙

    第27回 『肉眼に見える星の研究』(7)
      恒星社版『肉眼天文学-星座とその伝説』(昭和34年)

吉田源治郎の名が広く知られ、現在も語り継がれる一つの分野が、「肉眼天文学を切り開いた吉田源治郎」である。それも若き日の一冊の著作『肉眼に見える星の研究』が、初版の段階から忽ち話題を呼び、版を重ね、改版増訂が施され、前回紹介したように、畏友・山本一清との共著のかたちで、新たな改訂を加え戦後、恒星社版を出版して読書界に読み継がれて行った。惜しくもこの作品が、山本の最後の著書となったのであるが。

さて、冒頭に収めたものは、吉田源治郎著『肉眼天文学-星座とその伝説』(恒星社版)の表紙カバー(表紙と背のみ)である。
これは1959(昭和34)年8月発行で、これには山本の「序編・星座と星名について」を除いて274頁の上製本となっている。本編の内容に大きな変更は無いようであるが、全体にわたる推敲を行ない、これが最後の改版ではないかと思われる。

        「星よわたしの好きな星よ」

星よ楽譜

前回、由木康の「序詩」1番末尾「にげるものを」の「きえるものを」の変更が楽譜では旧のままであるが、歌の題がついいる。またここでも二葉薫の曲ではなく、津川主一の曲のままである。

      昭和34年の七夕に書いた源治郎の「序」

これにも源治郎の短い「序」がある。山本一清への謝意と共に、源治郎のそれまでの「天文生活のなつかしい思い出」の想起が記されている。

序1

序2

序3

      テニスン:一つの設問と回答

扉の絵と文字

本書には、本編のはじめに、テニスンの「一つの設問と回答」も新たに入る。これも源治郎の訳であろうが、これは21世紀、いまのことばである。源治郎は、単なる星道楽ではない。天地一枚、足元の新しい時を見失わず、飄々と歩み続けたお人のようである。

ひとつの設問

       賀川豊彦原作・吉田源治郎補注:星座のうた

本書の巻末に「付録・星座のうた」が収められている。推敲などの跡は、源治郎のものである。恐らくさらにこれの改訂に余念無く、日々備えた作業のひとつであろう。

「賀川豊彦原作・星座のうた」は、これが初出であったかどうか判らない。万一初出とすれば、賀川の最晩年のものとなる。ご覧のように、源治郎の大胆な削除と添削がある。

最初のメモ「(2)日常生活と「星座」」は、次の改訂の時に追加する項目であったのかも知れない。

星座のうた1

星座のうた2

星座のうた3

この「星座のうた」は、ここで源治郎の「注記」にあるように「鉄道唱歌」などで、実際に歌われたのであろう。

原治郎の万年筆の文字:「シュヴァイツァー『わが生活と思想より』白水社 ¥450」は、書籍注文用のメモのようで、こうして次々と書店へ注文しては取り寄せる習慣があったようである。そして同じ本を何冊も注文して書棚に置かれていたとか・・。

      恒星版「あとがき」と奥付(源治郎のメモ書き入り)

この版の「あとがき」と「著者紹介のある「奥付」も入れて置きたい。

あとがき1

あとがき2

奥付け

「あとがき」の後の源治郎の書き込みは、判読困難であるが、どなたか解読をお願いしたい。意味の判らないところもあり、不正確のままであるが、間違い覚悟で、試しに書き写して見よう。瀬戸内の「豊島」へ向かわれた時のものであろう。年月日も不明。


           「豊島讃歌」

      1  山辺のクモはれて
         内海に波ゆく
         緑の島 はえて
         カモメ むれとぶ ???

           (おりかえし)
          ゆたけしこの島
          が合言葉の島よ
          ゆたけしこの丘
          めぐみさわナリ

      2  いで 生長の木の実
         育つるわざ学ばん
         死に失せしものを
         国内(くぬち)にオコさん 友よ

      3  暁(アカツキ)の光に
         「みふみ」をひもとりつ
         土と人を教えし
         神に仕うるわが?

 なお、本書に挟まれていた1枚のカードがあった。源治郎のメモであろうか。

源治郎メモ

     写真:源治郎の「パロマ天文台」訪問と「KAGAWA ST」の場所にて

最後に、年代不詳であるが、吉田源治郎が「パロマ天文台」を訪ねた時の写真と、「KAGAWA ST」の標識の場所で写したものと併せて収めて置く。

パロマ天文台訪問

思いがけず長くなってしまった『肉眼に見える星の研究』の項は、今回で終えて次に進む積りであったが、先日(7月1日)新たな「お宝」に出会ったので、次回にそれを紹介して見たい。

  (2010年7月3日記す。鳥飼慶陽)(2014年7月5日補正)








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